ヤマグワ

 お雛さまのような芽鱗、縁が襟のような形で淡色をおびている。外側の鱗片2枚と、頂部の尖った鱗片2枚の計4枚で芽を包んでいる。葉芽と混芽の越冬芽は、ほぼ同じ形をしている。葉痕はほぼ円形で表面は平滑、小さい維管束痕が散在する。
ヤマグワ
(撮影場所/鷹栖町)

タチヤナギ

 花芽の芽鱗には、元気がない爪のように筋が入って扁平、湾曲する。葉痕は小さく浅いV字形で逆三角状、托葉痕は楕円形をしている。今までに見つかった虫こぶは「タチヤナギハアカコブフシ」だけで、虫こぶの形成が少ないヤナギだ。
タチヤナギ
(撮影場所/旭川市)

オノエヤナギ

 花芽は扁平した円柱状で、枝にやや巻きつくように斜上する。托葉が早期に脱落するので、托葉痕ははっきりしないか、ときにみられない。葉痕はやや盛り上がり、維管束痕は突出している。
オノエヤナギ
(撮影場所/旭川市)

エゾノカワヤナギ

 エゾノカワヤナギの葉芽、冬のオノエヤナギと見分けるのは難しいけど、花芽はエゾノカワヤナギは真直ぐ上を向き、オノエヤナギは枝に巻きつくように斜上する。エゾノカワヤナギの葉芽は丸みがあり、オノエヤナギはやや尖る。更にエゾノカワヤナギには円形に窪んだ新しい托葉痕がある。オノエヤナギの托葉は早期に脱落するので、托葉痕は皮層の生長でやや盛り上がり、葉痕より傷跡が古く見える。
エゾノカワヤナギ
(撮影場所/旭川市)

オオバボダイジュ

 冬の風物、オオバボダイジュの実に雪が積もって、ちょっと寒々しいが、冬枯れの雑木林の人気者。細い枝からぶら下がって、少しだけ揺れている。シナノキの実も良く似ているが一回り小さい。花の時期だとオオバボダイジュは、花序が葉より下へ垂れ下がり、シナノキは葉と同じか上へ出るので分かりやすいが、果実はどちらも枝から垂れ下がる。
オオバボダイジュの実

エゾノキヌヤナギ

 キヌヤナギの名があるが、灰白色の毛は粗くてざらつきがある。1年枝や芽鱗に生えている毛はネコヤナギより多くて、枝先は毛に覆われている。毛が多いのでゴミが付きやすく、他のヤナギより枝などは汚れている。葉痕、托葉痕ともにはっきりしている。若い枝などが全体に黄緑褐色をしている。
エゾノキヌヤナギ

生物の耐寒戦略

 生物は厳寒の冬をどうやって乗り越えるのか、北海道の植物や昆虫の観察研究などには、欠かせない一冊です。
虫たちの越冬戦略
-昆虫はどうやって寒さに耐えるか
植物の耐寒戦略
―寒極の森林から熱帯雨林まで
 植物の寒さに対する適応能力獲得の仕組みを、その構造と機能について詳細に解き明かし、併せて極地から熱帯まで、植物の多様な生存戦略を興味深く紹介。

ネコヤナギ

 花芽は大きく、芽鱗の表面に白毛が生え、先は尖っている。1年枝の上部にも白毛が残っていることが多い。葉柄の基部は幅がひろくて、芽を包み込んでいるのが特徴で、降雪期でも落葉せずに残っているものがある。葉痕、托葉痕ともにはっきりしている。
ネコヤナギ
(撮影場所/鷹栖町)